DCのNEW52ジャスティス・リーグ シリーズの第1巻。
紹介
DCのアメコミで初心者によくお勧めされているのがこれ。理由は80年間に2回しかないくらいのレベルで区切りの良いスタートだし、DCのメインのヒーローチームであるジャスティス・リーグが結成する話だから。
映画と同様に個々のヒーローのオリジンとかはそれぞれが主役の作品で描かれるためこの作品はJL(ジャスティス・リーグ)というチーム自体のオリジンとなる。
有名な「あんたコウモリの格好のただのおっさんかよ(意訳)」ってのはこれ。
フラッシュポイントによって生まれ変わった新たな正史世界におけるJLの誕生。“現代”から5年前、異世界からやってきたパラデーモンとその親玉である強敵ダークサイドを倒すためにスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン、グリーンランタン、フラッシュ、アクアマン、サイボーグが集結する。
まだヒーロー達が世間から信用を得られていないため警察や軍に追われている。
肩にGCPD(ゴッサム市警)と書いてあるようにバットマンへの協力者として有名なゴッサム市警もこの通り。
ヒーロー達もまずお互いがどういうやつかも噂くらいしか知らないし
誤解から戦いになることも・・・
しかし強敵ダークサイドを倒すため、
互いを信頼しチームに成長していく。
感想
一番最初に読んだときは基本的にスーパーマンたちは大人のヒーローでベテランのイメージだったのでまだ未熟でコミュニケーション不足からヒーロー同士の戦いになるのに結構驚いた気がする(今思うとヒーロー同士の戦いなんてよくあるけど)。改めて読むと1巻で既にいろいろな要素が出てファンサービスしてるけど当時は気づけなかったな(下の解説にまとめる)。そしてサイボーグの描写はかなり映画『ジャスティス・リーグ』(特にスナイダーカット)に影響を与えているのを感じた。
まだ互いのこともよく知らないし世間から化け物扱いされてる状況って結構貴重な気がする。映画やドラマの序盤だとそんな描写あるけど現代編では基本的にヒーローとして信用された状態でスタートだしね。けどこの世界においてはこの事件で初めてヒーローとして認められて、ここからヒーローの時代が始まるという希望を感じる結末は大好き。しかしよくこの戦力でダークサイドを退けたな・・・
あと俺が一番好きなのは特に言及もなくぶっ壊れるレックスコープの建物
解説
名前だけ登場してる人たちも続編で登場したりこれ以前の作品で登場してたりする。わかる範囲で説明しておくけど全部わかっておく必要はない。読み返したときに「あ、お前も出てたんだ」って思うくらい。
スーパーマンのライバルのハゲ。大体スーパーマンに関係するとどこでもいる。直接の続編では『フォーエバー・イービル』でほぼ主役を務める。(後ろにいるのはスーパーマンのクローンの失敗作のビザロ)
デイビッド・シン主任
フラッシュの登場人物。『フラッシュ:新たなる挑戦』などに登場。
喋るゴリラことゴリラ・グロッド
直接の続編では『ジャスティス・リーグ:インジャスティス・リーグ』に登場する。
主にフラッシュのヴィランで、『フラッシュ:ローグスの逆襲』、『フラッシュ:グロッドの脅威』でも活躍する。
エライアス・オール
『スーパーマン:フォー・トゥモロー#1,2』に登場してる。こっちではMr.オアーと表記。(元が英語なので名前とかの固有名詞の表記は結構ぶれる)『誕生』の方では軍属っぽいけどこっちの作品では傭兵としてスーパーマンの追う事件に関わっていた。
リアン・チョイ(orライアン・チョイ)
『DCユニバース:リバース』で登場する。
3代目アトムとして有名。スーツを着てるのは2代目アトムのレイ・パーマー
アトムとしての姿はこんな感じ(『ジャスティス・リーグ:正義の代償』)
アンソニー・アイボ教授
彼が作った生命体であるアマゾが次巻『ジャスティス・リーグ:魔性の旅路』に登場する。
本人は『ジャスティス・リーグ:正義の代償』に登場。(あと元気なアマゾも)
ウィリアム・マグナス
メタルメンの開発者
メタルメンは名前の通り金属の特性を持ったアンドロイドたち。『ジャスティス・リーグ:正義の代償』では右から順にゴールド(金)、ティン(スズ)、プラチナが登場。(後ろで喋ってるメガネはライアン・チョイ)
他にもリード(鉛)、マーキュリー(水銀)、アイアン(鉄)がいる。(『DCユニバース:レガシーズvol.1』から。右端はウィリアム・マグナス博士)
ちなみにプラチナとリードは普通に頭文字だけど、アイアン、マーキュリー、ティン、ゴールドは古代エジプトや錬金術で用いる記号であらわされている。星と対応していて水銀は水星、鉄は火星、スズは木星、金は太陽だそう。
トーマス・モロウ
彼が作るアンドロイドのレッドトルネードはこんな感じ(『ジャスティスvol.2』より)。文字通り赤くて足のあたりがトルネードになってる。
ダークサイドの娘
『ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォーvol.1、vol.2』に登場するのでそちらで
スーパーマンの「異次元の僕もいた」などの多元宇宙に関する発言は今作『誕生』よりもさらに前の話になる『バットマン/スーパーマン:クロスワールド』で描かれたこのコマの話と思われる。『クロスワールド』ではダークサイドの誕生譚も収録。
パンドラ
謎の女性。『ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー』で活躍する。ファントム・ストレンジャーやもう一人との関係もこの作品で。
「お前は現実を改変した」というのは『フラッシュポイント』におけるこのシーンの話。
パンドラの言う”ストレンジ”は僕もよくわかりません。
1話目のパンドラがいる場所はここ。
謎のコインとスーパーヴィラン
これらは『ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー』と『フォーエバー・イービル』で
アマンダ・ウォラー捜査官
『ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー』で登場。
太ってるときはこんな感じ。(『スーパーマン/バットマン:パブリック・エネミー』)
ちなみにこの報告書の記録者は『誕生』のライター(ストーリー考える人)のジェフ・ジョーンズになってる。
デビッド・グレイブス
JLの本を書いてた人。次の巻でも関わってくるので覚えてあげてください。
ちなみに表紙にいるのはスターロ。ジャスティス・リーグの一番最初の敵として有名でこの表紙(『ジャスティス・リーグ アンソロジー』収録)のオマージュ
バリアントカバー・ギャラリー
せっかく調べたのでちょっと書いておきます。
このカバーに描かれている今作に登場したJLのみんな以外のキャラクターは左列の上からデッドマン、アトム(レイ・パーマー)、エレメントウーマン、ファイヤーストーム。右列の上からグリーンアロー、ホークマン、レディ・ラック、メラとなってます。
このうちレディ・ラック以外はJLシリーズを読み進めていればいずれ出会うのですが、彼女だけマジで選抜理由がよくわからん。調べた感じNEW52で特に重要な役回りで登場したとかでもないらしいし・・・
最初見たときはパンドラかな?って思いました。
あと次の巻は5年飛んで現代の話になるけど今作から半年後の話でバットマンの相棒(サイドキック)である初代ロビンことディック・グレイソンがJLに紹介されて共に事件を解決する話が『ジャスティス・リーグ アンソロジー』に収録されている。