まず、アメコミとは何か?
アメコミはアメリカンコミックスの略でそのまま訳せば「アメリカの漫画」、英語で書くときは「comic」だけでアメコミを意味してて日本の漫画は「manga」となります。他にも例えばフランスの漫画ならバンド・デシネと呼ばれます(略すときは主にBD)。
勿論漫画とは違ったアメコミならではの特色、バンド・デシネならではの特色もあり単純に「海外の漫画」扱いしていいものでもないですが今回は割愛します。
漫画と同じところもあります。漫画同様アメコミにもいろんなジャンルがあります。一般的にアメコミと言われてイメージされるのがスーパーマンやスパイダーマンなどのスーパーヒーローものですが、
もちろん大人な恋愛モノもあれば
幼児向けもあります。
まあ紹介しましたが私もスーパーヒーローもの以外には詳しくないです。
皆さんも「アメコミといえばヒーローもの!」というイメージがあると思いますが、海外で有名な漫画と言われてイメージするのも大体ドラゴンボールやナルトなどの少年漫画なのでそこはお互い様でしょう。
そして、ここからはその中でもヒーロー物のアメコミについて解説していきます。
最近アメコミに興味を持ったという方はおそらくアベンジャーズなどのアメコミ映画を見たのがきっかけで、という方が多いと思います。かくいう私もアメコミにどハマりしたのはイギリス旅行の途中に飛行機の中で見たキャプテンアメリカ2がとても面白かったのが原因です。
そんな初心者だった時にまず疑問だったのが、なんでアベンジャーズには複数のヒーローが登場するのかということだと思います。日本の作品でももちろんクロスオーバーはたくさんあります。仮面ライダーとスーパー戦隊なんてしょっちゅうコラボしてます。けどそのコラボは番外編みたいな感じで、それぞれのお話の本筋には影響を与えないような物がほとんどだったと思います。
アベンジャーズの目新しかった所の一つはそういうところだと思います。
そして人にアメコミ映画を勧めるときによく言われるセリフ第一位「アベンジャーズってなんでスーパーマンとバットマンは出てこないの?」に対する答えを同時に解説します。
それは『出版社が違うから』です。
まず大前提としてアメコミは誰か一人が描き続けているわけではありません。
例えば日本の漫画は基本的に一人の人が描き続けていますね。ドラゴンボールを描けるのは鳥山明先生だけですし、ワンピースを描けるのは尾田栄一郎先生だけです。アニメ映画やスピンオフとかは原作者があまり関わってなかったりもしますが、もし例えば尾田先生が「もうジャンプでは連載しない。」と言ったならば尾田先生は別の雑誌でワンピースの連載を続けていくことになるでしょう。つまり、キャラクターや物語の著作権が最終的に原作者さんのものになっていて、出版社はそれを世に出すお手伝いをしているような感じですね。
しかし、アメコミでは基本的にキャラクターや物語の著作権は出版社の方が持っています。簡単に言うと出版社側が漫画家さんを選んでスーパーマンを描いてもらうと言うような状況になります。例えば誰かがスーパーマンの連載を任されてこのまま描き続けたいと思っても、出版社が断ればもうスーパーマンの物語を描けなくなります。
そんな風なのでアメコミにおいてヒーローたちがどこから出版されているのかと言うのはとても大事です。多分漫画を読んでる人はそれぞれの作品を作者さんの名前と一緒に覚えている人も多いと思いますが、アメコミではどちらかと言うと出版社の名前の方が大事です。
では、アメコミの出版社にどんなのがあるかと言うと主に二つ
DC Comics と Marvel Comicsです。
覚えるのは簡単。スーパーマンとバットマンがDCで、アベンジャーズがMarvelです。
もちろん他にも出版社はたくさんありますが有名なアメコミは基本このどっちかなので大丈夫です。
更にアメコミのクロスオーバーの特徴を説明していきます。例えば先ほど例に出した仮面ライダーとスーパー戦隊は両方とも東映という会社が作っています。しかし、大抵の場合は同じ世界という扱いはされていません。スーパー戦隊の方で宇宙人が地球に侵略してくるという話があったとしても仮面ライダーの方にその話の影響は出ません。当然ですね。
しかし、アメコミは基本的に同じ出版社のヒーローはみんな同じ世界にいることになっています。例えばスーパーマンの物語の中で宇宙人が地球に侵略してくるという話があれば、バットマンもその侵略してきた宇宙人と関わることになります。
勿論それぞれの出版社の出すコミック一つ残らず全てが同じ世界での出来事というわけではありません。しかし大抵は同じ世界での出来事として扱われます。なのでそれぞれの世界を出版社の名前を使ってDCユニバース、マーベルユニバースと呼ばれます。
なのでこれからキャラクターの解説をしていくときなどでもDC、マーベルという言葉をよく使いますが、それは出版社とキャラクターが深く結びついているからだと思ってください。
期せずして漫画とアメコミの違いを語ってしまいましたのでアメコミと漫画の違いについてもう少し語っておくと、先ほどアメコミは出版社が漫画家に描いてもらうと言いましたがこれは正確ではなくて、漫画は基本漫画家さんが話を考えて絵も描きます。しかしアメコミではそれぞれ分業になってて、話を考える人や絵を描く人や他にもいくつかの仕事を別々の人がやっていることが多いです。
他には漫画は基本白黒ですがアメコミはほとんどフルカラーです。
漫画は右から左に読みますがアメコミは左から右に読みます。翻訳されたアメコミも左から右です。
アメコミそのものに対する解説はこのくらいにして次は日本でアメコミを楽しむ方法を教えていきます。